ちえりちゃんのラビリンス

浪人失敗世間知らずマンの書き殴り

シンガポール日本人学校(中学部)の話①

今日は、ちえりちゃんがシンガポール日本人学校中学部に通っていた時の話でもするよ。

 

ちなみに、私は中学1年生〜中学3年生のきっかり3年間をシンガポールで過ごしたんだけど、
現地校でもなく、インターナショナルスクールでもなく、日本人学校に通っていました。

 

なぜ3つのなかから日本人学校を選んだのか?というと、たいした理由もないのだけど……
ローカル校はよそ者が簡単に入れる仕組みではないのでそもそも選択肢になく、

 

残りの2つ、インター日本人学校で迷った末に「娘の日本語能力が小学生レベルで止まるのはまずいかもしれない…」ということで、日本人学校に決まったような記憶があります。当時私は12歳でした。

まあ将来的に日本の大学に行くつもり(というか親が行かせるつもり)だったので、日本語の環境を優先したのかもしれません。
あと単純にインターの学費が高すぎたのと、日本人学校に行けば会社からかなり学費補助が出たからというのもある。

 

でも、今になって両親は「無理してでも子供をインターに行かせるべきだった!!」と後悔してるみたいなので、日本人学校ばかりをオススメするのは難しいなという思いもあります……私もインターで英語ペラペラマンになればよかったなあと思ったりすることがある。

英語がペラペラってどんな状態?① ─『コミュニケーション・ペラペラ』 | アクリル星海岸
ここまで生きてきて気づいたけど、最終的に日本に戻ってくるんだとしても「英語がペラペラの帰国子女」の圧倒的パワーで、学歴・職歴はどうとでもなるんだよなあ。
学力的に到底入れないような高校・大学でも、英語ができるというその一点のみで、特別な試験を受けることができ、名門校といわれる高校・大学にあっさりと入れる仕組みになっていることがめちゃくちゃ多い。その後の就職でも、英語ペラペラマンは重宝されるし……日本に戻らないで海外大に行くという選択肢だっていくらでもあるし……
そういう点では、日本人学校じゃなくてインターでもよかったなと思うことは多いよ。まあ日本人学校も楽しかったけど。

 

そうそう、さらに話は脇道に逸れていくんだけど、シンガポールで現地校に通うのってかなり難しいらしいです。アメリカではローカル校に入って英語上手くなる!っていうのがあると聞くが。シンガポールではあんまりない選択肢ですね多分。


シンガポールはバリバリの階級社会というか、身分社会というか……?なんと表現すればいいのかわからないのですが、小4か小5の年齢で、シンガポールの現地校に所属するすべての学生が一斉に試験を受けて、そのときの成績によって将来の職業がある程度決まってしまう仕組みらしい。

その後も、人生に大きく関わる試験を何度か受けながら、なれる職業が限定されていくんだと聞いたよ。だから、そのシステムによそ者が入っていくのは難しいんだとかなんとか。

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まあ、ローカル校以外の選択肢で、インターと日本人学校とどっちがいいのかと言われたらよくわからないけど、今の私ならインターにするかなあ。

とはいえ、日本人学校での生活はとても楽しく、日本の学校とはまた違う部分もあったのでいろいろお伝えしようと思う。

 

 

さて!

シンガポールにある日本人学校に関して基本的な情報だけど、

シンガポール日本人学校は、
小学校はクレメンティチャンギの2校、
中学校はエストコーストに1校ある。


ざっくりと、家がシンガポールの西側にある人はクレメンティに通って、
東側にある人はチャンギに通うイメージかな。
小学校には頭の良い子供も多いので中学受験で日本に帰る子もそれなりにいるけど、中学受験をしない子はウェストコーストの日本人学校中学部に進学する感じ。

 

私はウエストコースト校に通っていたんだけど、そちらに通って良かったことを考えたときに、真っ先に頭に浮かぶのは教育レベルの圧倒的な高さかなあ。
優秀な生徒が多いし、先生のレベルも高いので、教育的には良い環境が整ってると言っていいんじゃないかと思う。

どのぐらいすごいかというと、学校の定期考査で慶應の過去問とか普通にぶち込んでくるような感じ。
ビビるだろ、中高一貫進学校ならまだしも、「シンガポールにはこの1校しか日本人学校がないから通うことにした」という人が寄り集まっただけでこんなハイレベル集団になるのかよ、と正直めちゃめちゃ驚いたよ。

まあそりゃそうなのかもしれないけど、海外に転勤を任されるような優秀な親御さんたちの産んだ子供だから、基礎的な学力は血に刻まれてるし(要出典)、そこに資本ブーストも加わって、塾に通うのは当たり前という状態なので、みんな塾でしっかりお勉強していてそれなりに頭がいい。あっちで塾に通ってない子はほとんどいなかったと思う。限りなくゼロに近い。そういうわけで、中学に入ったら塾探しが大変なのだけど、その辺はまた別の機会にお話しできればいいな。

……これ、私にとっては「教育レベルが高い!びっくり!」って話だけど、エリート街道突っ走ってきた人にとっては別に…みたいな話かもしれないね……

あんまり必要ないかもしれない私の話だけど、親も私も基本的に超ハイレベルな教育を受けてきたとかではなく、今まで中学受験と縁のある人生を送ってこなかったし、私立とか公立とか、付属校とか進学校とか、そういうことがまったくわからない世界で生きてきたんだよね。でもシンガポール日本人学校でいろんな世界を知って、価値観がガラッと変わったって感じだった。まさに人生の転機。具体的に言うと、中1時点で私の志望校が東京大学になり、進学校に進むために一生懸命勉強するようになった。それぐらい、教育的に大きな影響を受けたのさ!!当時の私は、小学生の時、周りと比べるとそれなりに頭が良かったけど、東大なんて土台無理な世界だと思って関心すら持ってなかったんだよね。だけど、シンガポールに来て頭の良い人たちやすごい塾と出会ってからは、東大が意外と現実的な範囲にあることがわかり……友達が目指すように、自分もそこを目指してみようと思った。そしてその結果(?)私の母親は教育ママをこじらせて、若干毒親気味になったwww

毒親に悩みすぎて書いたやつ⇒ 一浪して東大に落ちたので人権がない - ちえりちゃんのラビリンス )

 

頭の良い友人たちの話ついでに学歴に関してリアルな話をすると、これは私が大学生になってからの話だけど、実際に東大に進んだ友人もちらほらいる。もちろん旧帝もいる。
当時の友達と東大の学園祭で会ってきたけど、みんな元気そうだったよ。
そんで、シンガポール日本人学校出身者で早慶はいっぱいいる。体感で言うと、塾のレベル別クラス分けで真ん中のレベルにいた人はほぼほぼ早慶に進んでるイメージかな。シンガポールには早稲田の系列校もあるので、付属からのエスカレーターで早稲田が多いけど、普通に受験して慶應もそこそこいるよ。それで、塾で下のクラスだった人はMARCH、関関同立って感じ。
ね、みんな頭いいでしょ。超進学校ではなく、進学実績を自慢したりしない、ただの日本人学校でこの結果だからね…

 

さて、日本人学校での教育環境についてもう少し言及しておきたいんだけど、

どの先生も、日本人学校中学部で授業がスムーズに進むことに驚き、めちゃめちゃキラキラした目で意欲的に教えてくれた。先生が意欲的、というのがとてもよかったなと思う。

先生たちは、シンガポール日本人学校の子供たちの理解力がありえんほど高いことに加え、公立中でよくある「荒れた生徒」が一人もいないことに感動して、基本的には生徒と向き合うことに対して積極的になってくれるんだよね。

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確かに荒れてなかった。日本人学校は受験して入るような中学校ではなかったから、仕組みとしては日本の公立中学とほとんど同じようなものなんだけど、やっぱり親的な何かなのか……ホントにヤンキーはいなかったね。ちなみに自分の観測範囲には「いじめ」もなかった。

そんで、日本人学校で教えてくれる先生って、日本の公立中から来てる人がほとんどなの。仕組みとしては、公立中学で教師をしている先生たちの中から、挙手制で海外に行けるようになっているらしいんだけど、挙手したところでどこの国の日本人学校に飛ばされるかわからないから、手を挙げる人は少ないんだって。つまりシンガポール日本人学校にいる先生たちは、どんな国にも飛ばされる覚悟を持ってやってきた人たちばかりで、やる気に満ち溢れてるし、新しいことにどんどん挑戦するし、とにかくすごい先生ばっかりなんだよね。

 

先生らの元のポテンシャルが高いことに加えて、授業を聞いてくれる生徒たちが異次元レベルで頭が良く、ぐれている子もいないから授業がスムーズに進むとなってくると……そりゃもう、学校の授業のレベル自体も高いものになるって感じです。
自分が塾講師のバイトをやってたからわかるけど、頭の良い子にモノを教えてするするわかってもらえた時の快感と言ったら!!!そりゃもう、自分も張り切ってモノを教えるモードになってしまうんですよ。

すごい先生たちがはりきって作ってきた授業に対して、素直で真面目な子供たちが必死で食らいついて……勉強をダサいことだと思っているような生徒はほとんどおらず、わからないことは先生に質問するし、友達同士で教えあう姿を見ることもしばしば……というすごい環境。
さっきも言ったけど、公立中学を経験してからシンガポールに来ている先生たちばかりなので、日本人学校の環境が良すぎて驚くんだって。実際に「荒れた学校で教員をしたことで病んで休職してしまった」という経験を持つ先生から数学教わってたんだけど、あまりにこちらの環境が良すぎて泣いたって言ってた。

 

まあそういうこともあって、先生らも生徒に対抗するために、総合考査(定期考査)で有名高校の過去問をぶち込むしかなくなるというね。そういう事態になって、我々は定期考査で慶應の過去問と戦うことになるわけです。

ちなみに日本から来たばかりの先生が一番最初に作るテストは、難易度調整ミスって高得点連発になることが多いというオマケ話つき。

 

私個人の感想だけど、高い教育レベルに触れ、その後の自分の人生設計が良い意味で狂わされたのは本当に良かったと思う。東京近郊のベッドタウンでそこそこの人生を送ってそのまま埋もれてしまうところだったね…と親と話したりすることもよくあるよ。頭の良いお友達にたくさん出会って、今まで知らなかった世界が開けたのはホントに良かった!

 

さて、日本人学校の良いところを一つしか書いてないけど今日はこの辺で。この調子で良いところをどんどん紹介するぞ!ではでは!